私は柳川高校そして福岡大学で野球部監督を計30年努めました。監督時代に一番辛かった事は、ベンチ入り選手を発表する時でした。同じ目的に向かって共に頑張ってきたのにスタンドから友を応援する選手が生まれるのです。しかしある時、補欠選手が私に言いました。「三年間、レギュラーになれませんでしたけど、ここで培われた強い身体と精神力で社会のレギュラーになって見せます」と…。
監督として幸せを感じる時でした。そんな教え子の数はこれまで800人を超え、現在プロ野球界をはじめ、各分野で活躍している卒業生は皆、今の私の誇りであり財産であります。野球は勝つ事だけが目的ではなく勝つために努力する、その過程にこそ意義があると考えます。
"野球は目的ではなく人間形成の手段である”
これが私の野球人生の結論であります。
私は今、野球に感謝しております。その野球に恩返しせねば…と。
このたびリーグ結成に際し、会長職をお引き受け致しました。何とぞ、当連盟へ皆様方の深いご理解と温かいご支援を賜りますようお願い申し上げ御挨拶とさせて頂きます。
福田 精一
- 【職歴】
- 柳川高校教論/校長代理/野球部監督
福岡大学スポーツ科学部講師/野球部監督
九州六大学野球連盟 理事
九州地区大学野球監督会 会長
九州高校野球監督会 顧問
全国高校野球選手権大会 朝日放送解説員
西日本中学硬式野球連盟 会長
*全国高校野球選手権大会(甲子園)出場8回
*明治神宮大会優勝(昭和53年)
*全日本大学選手権出場6回
*九州高等学校野球連盟 功労賞受賞
著書:「球児にかけた夢」「柳川野球半世紀」など

- 福田精一 昭和14年8月20日生
- 柳川商業高校~福岡大学 法学部卒